溶接CCESS
資格
JIS溶接資格大別 Z-3801=鋼材被覆アーク、Z-3841=鋼材半自動、Z-3821=ステンレス、Z-3811=アルミ、Z-3805=チタン
溶接資格詳細分類と資格保有者数(重複資格者含む)
Z-3801 A-2F=12、Z-3841 SA-2F=5、Z-3841 SA-2V=1、Z3841 SA-3F=3、Z-3841 SA-3V=1、Z-3821 CN-F=4、Z-3821 TNF=20、Z-3821 TN-V=2、Z-3821 Ma-F=6、Z-3821 MA-V=1、Z-3811 TN-1F=18、 Z-3811 TN-2F=7、Z3811 TN-1P=2、Z-3811 TN-2P=1、Z-3811 MA-2F=7、 Z-3811 MA-3F=3、Z-3805 RT-F=8、Z-3805 RT-V=8 。
その他の資格
ボイラー溶接士 普通級=1、WES-8103 溶接技術者 2級=1, JIS-Z-2343 非破壊検査PTレベル2=1、機械器具設置業-神奈川県
溶接について
難易度
私たちは仕事柄溶接についての難易度について質問されることがよくあります。その時の答えは次のようなものです。
「溶接の難易度は概ね熱伝導率の良さと比重の積に比例する」
ステンレスの比重は、ほぼ鉄と同じですが熱伝導率は良くありません。それ故風呂釜の素材として使用される訳です。
アルミは熱伝導率は大変良いのですが、比重は小さいですね。このことから溶接するのに一番難しいのは熱伝導率が良く比重の重い金と言うことになります。難易度順に並べると「金→銅→チタン→アルミ=マグネシウム→ハステロイ=インコネル=ニッケル→ステンレス→鉄と言ったところが、私たちが経験則から導き出した結果です。溶接を厳密に論じれば溶解した金属の表面張力、酸化力、使用するガスや電流の種類や波形等にも影響されますが、これらも考慮したうえで経験を優先させて導き出したのが前記の答えです。金の溶接なんて経験した方は本当に少ないと思いますが大変難 大変難しく、かなりの経験者でも苦労させられます。
次に一般的な素材として難易度が高いのが銅です。これも板厚が増えるほど難しくなります。また銅は冷却時の収縮が激しいため形状によっては熱の管理が大変難しくなります。金が一番難しいと言うと、指輪を作る彫金の方からクレームが付きそうですから弁明をしておきます。彫金の場合は素材の量が少なくバーナーの熱量が圧倒的に多いので比較的楽にできるのです。板となった金を溶接する場合は全く条件が違います。もっとも金を溶接するなんて全く稀な仕事です。鋳型を作って鋳込んだほうがはるかに複雑な形状もできるし楽ですからね。金はなくても銅の溶接は最近増えています。これも誤解のないように記しておきますが、ロー付けではありません。銅を銅の溶接棒で溶接するのです。因みに私たちはロー付けもできますのでこちらについても遠慮なくご相談ください。
異材溶接(写真は異材溶接の項に掲載しています)
JIS に規定のある溶接資格は、鉄、ステンレス、アルミ、チタンであり他の金属に対する資格はまだ規定されていません。チタンさえごく最近加えられたものです。将来は他の金属の資格も付加されるかもしれません。
JIS における溶接は、同じ材質のものを同じ溶接棒で溶接し極力母材と同じになることを基本としているため異材の溶接などに関する記述は全くありませんでした。近年「抗張力鋼の溶接にSUS316Lが有効である」との記述が付け加えられていると聞いたことがありますが、私たちはこのことを昔から知っていました。破損し割れた打ち抜き型の補修溶接に有効だったからです。私たちは溶接の一つの方法として接着剤的使い方があってもよいと考えています。
先の例はまさにこの典型で四半世紀前私たちのお客様に進言したことがりました。抗張力鋼は共材で溶接した場合割れが発生しやすく熱管理が大変なうえに、振動に弱いという欠点があります。ところがSUS316Lは柔らかく靱性に富んでいますので溶接も楽ですし、その後の割れも発生しにくいのです。まさに異材の溶接の良い典型と言えると思います。異材溶接の場合母材が異なる場合と母材は同じで溶接棒が異なる場合が考えられます。前記の案件はこの後者の場合でしたが、私たちは前者についても色々と実験をしてみました。結構溶接できるものです。真空中におけるレーザー溶接ではありません。バックシールドは用いますがすべて大気中での話です。一部はお客様に採用され役立っておりますが、まだほんの数例にすぎません。実験はできても私たちの力では数値化し、保証ができないからです。あくまで個別の実験をして検証しないことには採用されません。
今後多くのことに利用していただければと期待しています。勇気のあるお客様からの連絡を待っています。実験結果の写真を別項で記載しております。まずはご覧ください。
最後に実験の結果得た一つの経験則があるので記しておきます。母材が異なる者同士の溶接棒としては銅が一番相性が良い言うことです。異種金属の溶接をされる方の参考になればと思った次第です。ただ実際に行ってみると存外難しいことも付記しておきます。条件だしと溶接者の能力が大きくものを言うことも付け加えておきます。
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